バーテンダーになるために資格は必須ではありません。
でも取得すればキャリアの強みになるため、バーテンダーとしてこれから先活躍したいと考えている人は取得しておくといいでしょう。
飲食業界の中には国家資格が必要な職種もあります。
一方でバーテンダーは経験やスキルが重視される仕事のため、資格がなくても就職することができます。
実際にも未経験からお店に入り仕事をしながら、技術を習得する人も多いです。
ただし、 バーテンダーとして活躍するためには専門知識と接客スキルが不可欠 です。
お客様の希望に沿ったカクテルを提供するためのお酒の知識、ミキシング技術、味覚のセンス 、 会話力やホスピタリティも求められます。
こうしたスキルは実務経験を積みながら学ぶこともできますが、 資格を取得することで客観的に証明できるというメリットがあります。
特に就職や転職の際には、「資格を持っている=一定の知識と技術を持つプロフェッショナル」 と見なされるため、有利になることが多いです。
またカクテルコンペティションや国際的なバーテンダー試験では、参加資格として特定の資格が求められる場合があります。
将来的にキャリアアップを目指すなら、資格取得を視野に入れるのもおすすめです。
この記事では資格を取るメリットや、具体的な資格の種類について詳しく解説していきます!
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バーテンダー資格のメリット
バーテンダー資格を取得すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。
資格を取得することで、あなたの知識や技術を目に見えるものにし、証明ができるのが最大の利点です。
知識や技術があっても、それを伝えられないのは悔しいことです。
せっかく磨いたあなたのスキルを形にすることを目標に、資格取得を目指すといいでしょう。
以下がバーテンダーの資格を取得するメリットです。
どのような利点があるのか理解できると、資格取得に全力になれるでしょう。
- 信頼性が向上し責任ある仕事を任せてもらえる
- 転職やキャリアアップに有利
- 国内外の大会に出場するチャンス
1. 信頼性が向上し、責任ある仕事を任せてもらえる
資格を持つことでお店やお客様からの信頼度がアップします!
資格を評価する店舗ではドリンクメニューの開発や管理業務など、重要なポジションを任せてもらえる可能性が高くなります。
また一部の店舗では資格手当を支給している場合もあり、 給与アップにつながることもあります。
目安は、数千円から数万円程度の支給ではありますが、手当があるのとないのとでは全然違います。
せっかくであれば資格を取得して、給料アップを目指しましょう。
2. 転職やキャリアアップに有利
未経験者がバーテンダーを目指す場合、資格があると採用時のアピール材料になります。
そのためバーテンダー関連の資格を取得して、転職活動をスムーズにしましょう。
すでにバーテンダーとして働いている人も、 より条件の良いお店に移る際の武器になります。
資格を取得しているということは、あなたにバーテンダーとしての知識が十分に備わっているということが一目で証明することができます。
採用担当者にアピールできるので、採用確率は上がるので、資格を取得するメリットの一つと考えられます。
3. 国内外の大会に出場するチャンスが広がる
バーテンダーがカクテルの技術や創造力を競うカクテルコンペティションは、バーテンダーの技術向上や業界の発展を目的としており、世界中で様々な大会が開催されていています。
大会名 | 主催 | 特徴 | 難易度 | 参加資格 |
---|---|---|---|---|
IBA ワールド・カクテル・チャンピオンシップ(WCC) | IBA(国際バーテンダー協会) | 世界的に権威のある大会。優勝すれば「世界一のバーテンダー」として認知される | ★★★★★ | 各国の代表者のみ |
全国バーテンダー技能競技大会 | NBA(日本バーテンダー協会) | 日本国内で最も権威のある大会。優勝するとIBAの世界大会に出場可能 | ★★★★☆ | NBA会員のみ |
ディアジオ ワールドクラス | ディアジオ(酒類メーカー) | 世界最大級のカクテル大会。プレゼン力やエンタメ要素も重要 | ★★★★★ | 各国の予選通過者のみ |
取得すると役立つバーテンダーの資格
日本にはバーテンダー向けの資格を提供している団体がいくつかあります。
代表的なのは 「日本バーテンダー協会(NBA)」 と 「日本ホテルバーメンズ協会(HBA)」 です。
資格を取得すると技術向上だけでなく、キャリアアップにも有利になる ため、興味がある方はぜひチェックしてみてください。
バーテンダーに関する資格が多すぎて、どれを受ければいいか迷っちゃいますよね。
基礎から学びたいと言う人は、HBAカクテルアドバイザーやNBAバーテンダー呼称技能認定試験がおすすめです。
バーテンダーとしての実践力を証明したい人には、HBAバーテンダーやNBAインターナショナルバーテンダーを取得するといいでしょう。
また上級バーテンダーを目指したいという人は、 HBAシニアバーテンダーやHBAマスターバーテンダーを目指しましょう。
資格を活かして、バーテンダーとしてのスキルを磨き、より高いレベルを目指しましょう。
日本バーテンダー協会(NBA)
日本バーテンダー協会(NBA)は、バーテンダーの技術向上と飲料文化の発展を目的とした団体です。
国内外で認知度が高く、資格を取得することでバーテンダーとしての専門知識や技術を証明できます。
以下のような資格試験を主催しています。
- バーテンダー呼称技能認定試験
- インターナショナルバーテンダー呼称技能認定試験
【NBA】バーテンダー呼称技能認定試験
バーテンダー呼称技能認定試験は、バーテンダーとしての基礎知識と技術を証明できるます。
初心者でも比較的取得しやすいので、バーテンダーに憧れを持っている人も気軽に挑戦できます。
しかし国内向けの資格であるため、世界では通用しないことを注意しましょう。
- 取得方法:協会の講習を受講し、試験を受ける
- 試験時期:年1回
- テスト内容:筆記試験(酒類の知識・カクテルの基礎)+実技試験(カクテル作成)
- 合格基準:筆記・実技ともに70%以上の正答率
- 難易度:★★☆☆☆(初心者向け)
- 費用:約2万円
【NBA】インターナショナルバーテンダー呼称技能認定試験
インターナショナルバーテンダー呼称技能認定試験は、国際資格として認知されています。
そのため取得していると海外でもバーテンダーとして活躍できるのがメリットです。
- 取得方法:一定の実務経験を積んだ後に受験可能
- 試験時期:年1回
- テスト内容:実技試験が中心(高度なカクテル作成技術が求められる)
- 合格基準:実技試験の基準を満たすこと
- 難易度:★★★☆☆(中級者向け)
- 費用:約3万円
日本ホテルバーメンズ協会(HBA)
日本ホテルバーメンズ協会(HBA)は、ホテル業界を中心にバーテンダーの育成とカクテル文化の発展を目的とした団体です。
HBAの資格は、ホテルやレストランなどで働く際に評価されやすいのが特徴です。
- HBAカクテルアドバイザー
- HBAバーテンダー
- HBAシニアバーテンダー
- HBAマスターバーテンダー
HBAカクテルアドバイザー
HBAカクテルアドバイザーの資格は国内のみでの通用ですが、カクテルの基礎知識を身につけられることがポイントです。
カクテルの本格的な知識を学びたい人におすすめの資格です。
- 取得方法:受講後に試験を受ける
- 試験時期:年1回
- テスト内容:筆記試験(カクテル・酒類の知識)
- 合格基準:70%以上の正答率
- 受験資格:20歳以上(HBA会員でなくても受験可能)
- 難易度:★★☆☆☆(初心者向け)
- 費用:3万6000円
HBAバーテンダー
HBAバーテンダーの資格は、バーテンダーとしてのスキルを実践的に学ぶことができます。
HBAカクテルアドバイザーの資格をもっていないと受験できないので注意が必要です。
日本ホテルバーメンズ協会(HBA)による対策講座があるため、カクテル作りの技術を学び直したい人におすすめの資格です。
- 取得方法:HBAカクテルアドバイザー取得後に受験可能
- 受験資格:HBAビバレッジアドバイザー取得+実務経験があること
- 試験時期:年1回
- テスト内容:筆記試験+実技試験(カクテル作成)
- 合格基準:80%以上の正答率
- 難易度:★★★☆☆(中級者向け)
- 取得のメリット:バーテンダーとしてのスキルを実践的に学べる
- 費用:1万5000円
HBAシニアバーテンダー
HBAシニアバーテンダーの資格は、バーテンダーとしての専門性を高めキャリアアップにつながる点がメリットです。
長年の経験を生かし、さらに上級の知識を身につけたい人におすすめです。
- 取得方法:試験を受験
- 受験資格:10年以上の実務経験があり、28歳以上であること
- 試験時期:年1回
- テスト内容:筆記試験(高度なカクテル・酒類知識)
- 合格基準:75%以上の正答率
- 難易度:★★★★☆(上級者向け)
- 世界でも使えるか:国内向け資格
- 費用:2万5000円
HBAマスターバーテンダー
HBAマスターバーテンダーの資格を取得していると、業界内での評価が高く指導者としての役割も担えます。
バーテンダーとしての最高レベルの知識と技術を証明したいにおすすめの資格です。
- 取得方法:支部長の推薦を受け、試験を受験
- 受験資格:40歳以上、かつ支部長からの推薦が必要
- 試験時期:年1回
- テスト内容:筆記試験+面接
- 合格基準:特定の審査基準を満たすこと
- 難易度:★★★★★(最難関)
- 世界でも使えるか:国内外で評価される
- 費用:非公開
資格を活かした転職先
バーテンダー資格を取得すると、活躍できる場が広がります。
お酒の知識や接客スキルを活かせる仕事は、バー以外にもあります。
特に以下の業種では、バーテンダー資格が評価されることが多いです。
また、 将来的に独立を考えている人にも資格は役立ちます。
専門知識を証明できるため、開業時の信頼性向上につながるでしょう。
- ホテルのバー
- レストラン
- 酒類販売業
- 輸入酒・酒類メーカーの営業・企画
- クルーズ船・高級ラウンジのバーテンダー
- バーの開業・独立
1. ホテルのバー
高級ホテルのバーでは、バーテンダーの専門知識や接客力が特に重要視されます。
お客様に特別な時間を提供するため、ワインやウイスキー、カクテルの知識、一流の接客スキルが求められるため、資格を持っていると大きな強みになります。
2. レストラン
レストランでは、料理とお酒のペアリングの提案ができるバーテンダーは重宝されます。
お客様の好みに合わせて、 ワインやカクテルの選び方をアドバイス できるスキルは、料理の価値を高める大きな要素です。
特に、 ソムリエ資格やカクテル関連の資格を持っているとより専門的な提案が可能になります。
3. 酒類販売業(酒屋・百貨店・専門店)
酒屋や百貨店の酒類販売コーナーでは、お酒に関する豊富な知識が求められます。
バーテンダーとしての経験を活かし、商品の特徴、産地、最適な飲み方、料理との相性などを説明できるとお客様の購買意欲を高めることができます。
4. 輸入酒・酒類メーカーの営業・企画
ウイスキーやワイン、リキュールなどを取り扱う酒類メーカーや輸入商社でもバーテンダーの知識が活かせます。
特に商品の魅力を伝える営業職や、新しいお酒の商品開発・マーケティング に関わる仕事では、カクテルやお酒のトレンドに詳しい人材が求められることもあります。
5. クルーズ船・高級ラウンジのバーテンダー
クルーズ船や会員制ラウンジなどでは、一流のバーテンダーとしてのスキルが必須です。
一般的なバーとは異なり、海外のVIP対応や、特別なドリンクメニューの開発などより高度なスキルが求められます。
国際資格を取得しておくと、こうした場での採用にも有利です。
6. バーの開業・独立
経験を積んで独立し、自分のバーを開業するのも選択肢のひとつです。
資格を持っていると、仕入れ業者との交渉や営業許可の取得時の信頼性が高まるため、経営面でも有利になります。
またオリジナルカクテルを考案し、ブランドとして展開することも可能です。
資格を取得してバーテンダーとしてのキャリアを広げよう!
バーテンダーになるのに資格は必須ではありませんが、 キャリアアップやスキル向上を目指すなら資格取得は大きな武器になります。
資格を持っていることで、転職時のアピールポイントが増え、 より条件の良い職場で働くチャンスが広がります。
また専門的な知識や技術を体系的に学べるため、実務でも自信を持って対応できるようになります。
「バーテンダーを目指している」
「もっとスキルを磨いてキャリアアップしたい」
そんな方はぜひバーテンダー資格の取得を検討してみてください!
資格を活かして、あなたのバーテンダーとしての未来を切り開きましょう