「逆質問」は面接での最後のチャンスです。
飲食店の面接では最後に「何か質問はありますか?」と聞かれることがよくあります。
この“逆質問”はあなたの印象を大きく左右する重要なタイミングです。
単なる疑問解消ではなく、やる気・相性・意欲をアピールできる絶好のチャンスです。
質問次第で「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえる可能性も広がります。
この記事では飲食店の面接で好印象を与える逆質問のコツと例文を解説します。
受かるための逆質問のすべてをお伝えします!
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面接の最後に「質問はありますか」と聞かれる理由
よく面接の最後に「質問はありますか」と採用担当者から聞かれることがあります。
採用担当者はどのような理由からこの質問をするのでしょうか。
それを理解して逆質問することで、採用されやすくなります。
- 応募者の疑問・不安を解消したい
- 応募者のやる気や姿勢を見ている
1. 応募者の疑問・不安を解消したい
面接官が最後に「何か質問はありますか?」と聞くのは、応募者が安心して入社できるようにとの配慮からです。
仕事内容や職場環境について、説明だけでは伝えきれない部分もあります。
「分からないまま働き始めて、すぐに辞めてしまう…」そんなミスマッチを避けるためにも、疑問や不安を面接の段階で解消してもらいたいという思いが込められています。
2. 応募者のやる気や姿勢を見ている
もう一つの大きな理由は、あなたの本気度を知るためです。
熱意を持って応募している人は、自然と「もっと知りたい」「確認しておきたい」という気持ちが出てくるものです。
逆質問の内容から事前にしっかり準備をしてきたか、どんな目標や想いを持っているかなど面接官は多くのことを感じ取っています。
逆質問はただの“受け身”ではなく、自分から働きかける“攻めのアピール”ともいえる場面なのです。
逆質問例文10選|印象に残る質問を目的別にご紹介
逆質問の基本は「働く前に知っておきたいこと」を素直に聞くことです。
ただし聞き方やタイミングによって印象が大きく変わります。
ここでは、面接官から好感を持たれやすい質問テーマを例文つきで紹介します。
さらに「自分の強み」や「伝えたいこと」に合わせて逆質問を考えることで、面接官の印象に残すことができます。
逆質問は条件の確認をする場であると同時に、自分の姿勢を伝える場でもあります。
質問を通じて「この職場でしっかり働きたい」という気持ちが伝わるように工夫しましょう。
企業理解をアピールする質問
- 企業との相性の良さを示す質問
- 自分の長所と絡める質問
- 入社意欲を伝える質問
- キャリアステップの可能性
- スキル・資格をアピールする質問
- 仕事へのやりがいを探る質問
- シフトの決め方・タイミング
- 忙しい時間帯は曜日・時期
- 職場の雰囲気や関係性
- 労働条件・待遇について
- 初出勤までにすること
- 合否連絡のタイミング
1. 企業理解をアピールする質問
事前に企業情報を調べていることが伝わり、準備の丁寧さ・関心の高さをアピールできます。
「どこでもいい」ではなく「このお店だから働きたい」という姿勢を示せる質問です。
質問例:
ホームページを拝見し接客へのこだわりを感じました。特に大切にしている接客スタイルがあれば教えていただきたいです。 |
御社の理念にある“お客様第一”という考え方について、現場ではどのような形で実践されているのでしょうか? |
ホームページで地域密着型と拝見しましたが、地元のお客様との関わりで大切にされていることがあれば教えてください。 |
系列店との違いや店舗ごとの特色などがあれば知りたいです。現場ならではの強みはありますか? |
2. 企業との相性の良さを示す質問
職場の雰囲気やチームの考え方に関心を持っていることを伝えることができ、「この職場に合う人だ」と感じてもらいやすくなります。
また協調性や柔軟性のある人物として見てもらいやすくなります。
質問例:
チームで協力し合う環境に魅力を感じています。スタッフ同士で大切にされている価値観があれば知りたいです。 |
私はチームで協力しながら目標を達成していくのが好きなのですが、そのような取り組みがあるとすればどんな形でしょうか? |
スタッフ同士のコミュニケーションで意識していることや工夫されている点などがあればぜひ教えていただきたいです。 |
皆さんで協力しながら働くことを大切にされているようですが、日々の業務で連携を取るうえで意識していることはありますか? |
3. 自分の長所と絡める質問
単に質問するだけでなく自分の強みを先に伝えることで、自然に自分の強みを伝えることができます。
また、「求められる人物像」を理解しようとする姿勢も好印象です。
質問例:
私は人と接するのが好きで笑顔を褒められることが多いのですが、御社で求められる接客スキルはどんな点でしょうか? |
人と接することが好きで以前の職場でも常連のお客様と仲良くなることが多かったのですが、御社ではどのような接客を評価されますか? |
私は丁寧な対応を心がけているのですが、お客様からの信頼を築くために意識していることがあれば教えてください |
話しかけやすい雰囲気作りが得意なのですが、そのようなスキルが活かせる場面があれば知りたいです |
4. 入社意欲を伝える質問
「早く戦力になりたい」という言葉から、意欲・行動力・前向きさが面接官にしっかり届けることができます。
採用する側としても、意識の高い人材は大歓迎です。
質問例:
早く職場に慣れて戦力になりたいと考えています。事前に準備しておくと良いことがあればご教示ください。 |
早く職場の一員として貢献したいと考えています。最初に覚えておくべき業務や心構えがあれば教えてください |
実際の現場では、どのような部分で新しく入った方の成長を感じられるのでしょうか? |
自分から積極的に学んでいきたいと思っていますが、先輩方に質問しやすい環境でしょうか? |
5. キャリアステップの可能性
将来を見据えて働きたいという長期的な視野や成長意欲が伝わります。
採用する側にとっても長く働いてくれる人材は貴重な存在です。
質問例:
アルバイトから社員登用された方もいらっしゃると聞きました。どのようなタイミングでステップアップの機会があるのでしょうか |
長く働きながらスキルアップを目指したいと考えています。ステップアップに必要な経験や期間の目安があれば知りたいです |
社員登用を希望する場合、どのような評価項目が重視されるのでしょうか? |
キャリアアップのために日頃から意識しておくべきことなどがあれば教えていただけますか? |
6. スキル・資格をアピールする質問
自分のスキルを企業でどう活かしたいかを具体的に伝えることができる質問です。
積極性とスキルの活用意欲が伝わり「貢献してくれそう」と思ってもらえます。
質問例:
調理師免許を活かせる場面があれば挑戦したいと考えています。キッチン業務も担当するチャンスはありますか? |
前職で簡単な調理補助をしていた経験があるのですが、御社で活かせる場面があれば挑戦したいです。調理に関わることは可能でしょうか? |
栄養に関する資格を持っていますが、スタッフにとって役立つ場面はありますか? |
ホール業務が中心かと思いますが、キッチンとの連携やポジションチェンジの可能性についても伺えますか? |
7. 入社後の姿を想像させる質問
「即戦力」を意識した発言は面接官にとって安心材料になります。
質問例:
早く職場に慣れて戦力になりたいと考えています。事前に準備しておくと良いことがあればご教示ください |
新人スタッフが一人前と見なされるまでには、どのくらいの期間が目安になっているのでしょうか? |
業務に慣れるまで、段階的に任せていただける形でしょうか?ステップアップの流れを知っておきたいです |
新しく入るスタッフには、特にどのような点を意識して働いてほしいと考えていらっしゃいますか? |
8. 仕事へのやりがいを探る質問
「仕事を通じて何かを得たい」という前向きな姿勢が伝えられる質問です。
「ただ働く」のではなく「やりがいや価値を感じたい」という意識が伝わります。
仕事に対する前向きさ・共感力を感じてもらえます。
質問例:
長く働いているスタッフの方が感じている“やりがい”について、もしご存知であれば教えていただきたいです |
この仕事を通して得られるやりがいや、成長を感じる瞬間について、スタッフの皆さんがどう感じているか興味があります |
長く働いている方に共通しているモチベーションや価値観などがあれば知りたいです |
お客様とのやりとりで印象に残っているエピソードがあれば、ぜひお聞かせいただけますか? |
9. シフトの決め方・タイミング
「どのように働けるか」のイメージが具体的になり、仕事に対する準備ができている印象を与えられます。
またシフトの融通が利くかどうかは、自分にとっても重要なポイントです。
質問例:
シフトはどのくらい前に提出しますか?週単位など決まったサイクルがあれば教えていただきたいです。 |
希望シフトの相談はどのように進めていく形でしょうか?柔軟に対応していただける場面もあるのでしょうか? |
週ごとの提出と伺いましたが、固定シフトの方もいらっしゃいますか? |
急な予定などの変更がある場合、どのような手順で連絡すればよいですか? |
10. 忙しい時間帯や曜日・時期
「どの時間帯に戦力になれるか」を考えている姿勢は、前向きな印象を与えるポイントです。
また、希望するシフトとすれ違いがないか確認する意味でも重要です。
質問例:
曜日や季節によって忙しさに差はありますか?特に人手が必要な時期があれば知っておきたいです。 |
特に忙しい時間帯では、どのような動きが求められるか、事前に知っておけると助かります |
季節ごとの混雑傾向やイベント時の対応について、もし決まった流れがあれば教えてください |
繁忙期に向けた研修やサポート体制があれば、どのようなものがあるかも知りたいです |
11. 職場の雰囲気やチームの関係性
「人間関係に不安がないか」を確認するだけでなく“協調性を大切にする姿勢”や“周囲と良い関係を築きたい”という気持ちが伝わります。
質問例:
新人スタッフに対して先輩方がどのようにサポートしてくださるか気になっています。相談しやすい環境でしょうか? |
職場の人間関係で大切にされていることや、雰囲気づくりのために意識している点などありますか? |
新人の方が馴染みやすいように、工夫されていることがあれば知りたいです |
スタッフ間で声をかけあうタイミングや頻度など、日常のコミュニケーションスタイルも気になります |
12. 労働条件・待遇について
「条件をよく理解した上で働きたい」という真面目な姿勢が伝わります。
お金の話に触れるのは不安かもしれませんが、事前に誤解を防ぐ大切な確認事項です。
質問例:
交通費の支給範囲について詳しく伺いたいのですが上限などはありますか? |
昇給のタイミングや評価の仕組みについて、何か基準があるようであれば教えてください |
深夜帯や休日勤務に関する手当はどのようになっていますか? |
勤務時間の調整や融通が利く場面についても確認しておきたいです |
13. 初出勤までに準備すること
「早く現場に馴染みたい」という意欲が伝わります。
さらに“指示待ち”ではなく“自発的に動ける人”という好印象にもつながります。
そして入社後のことを具体的に考えている=意識が高い人と評価されやすいです。
質問例:
初日までに用意しておくべきものや、事前に確認しておいたほうが良いことがあれば教えてください。 |
ユニフォームは支給されますか?サイズ合わせや事前の準備について知っておきたいです |
持ち物や靴など、指定されているものがあれば教えてください |
出勤初日の集合時間や、事前の確認事項などがあれば伺いたいです |
14. 合否連絡のタイミング
丁寧に確認することで、面接の後の不安や問い合わせの手間を減らせます。
また「結果を待っている=真剣に考えている」と受ける側の本気度も伝わります。
例:
選考結果のご連絡はどのくらいでいただけるご予定でしょうか? |
結果のご連絡はお電話やメールなど、どちらの方法になりますか? |
選考の流れとして今後どのようなステップがあるのかもあわせて教えていただけるとありがたいです |
もし合格となった場合最短でいつから勤務開始できるか目安があれば伺ってもよろしいでしょうか? |
逆質問のコツ|好印象を残すための5つのポイント
逆質問は内容次第であなたの評価を大きく左右する場面です。
「何を聞くか」だけでなく、「どう聞くか」「どんな姿勢で聞くか」も面接官はしっかり見ています。
ここでは、採用につながる逆質問のポイントを5つ、わかりやすくご紹介します。
逆質問で好印象を残すには、以下のポイントを押さえておくと効果的です。
- 「特にありません」は避ける
- 自分の考えや熱意を盛り込む
- 入社後をイメージさせる内容に
- 面接官に合わせた内容にする
- 回答後は感謝とコメントを忘れずに
「特にありません」は避ける
面接の最後に「何かご質問はありますか?」と聞かれて、「特にありません」と返すと質問がない=やる気がない?と思われる可能性があります。
そのため「特にありません」という回答は避けましょう。
企業側からすると、逆質問の場面は応募者の興味・関心・理解度を確認する場です。
何も聞かない人は「準備していないのかな?」「他社でもいいと思っているのかも」と熱意に欠ける印象を持たれてしまうことがあります。
コツは最低でも1〜2個は事前に質問を用意しておくことです。
メモを見ながら聞いても問題ありません。
むしろ「準備してきたんだな」と思われることが多いので好印象です。
自分の考えや熱意を盛り込む
ただ質問をするだけでなく自分の考えや希望を一緒に伝えるとぐっと印象がよくなります。
たとえば「新人研修はありますか?」ではなく、「私は未経験ですができるだけ早く慣れたいと思っています。新人研修はどのような形で行われているのでしょうか?」と質問するとアピールできます。
このように前置きのひと言で「真剣に働く気持ち」や「成長意欲」を自然に伝えることができます。
コツは、質問をする理由=自分の想い・強み・考え方をセットにして伝えることです。
入社後をイメージさせる内容に
逆質問は入社後を前向きに想像していることを伝える場面でもあります。
職場の雰囲気や忙しい時間帯などを聞くことで、面接官の頭の中に“働いているあなたの姿”が浮かびやすくなります。
たとえば「忙しい時間帯には、どのような連携や動きが求められるのでしょうか?その時間を任せていただけるよう、事前に準備したいと考えています」
のように話すことで「一緒に働くイメージがしやすい」「戦力になりそう」と思ってもらいやすくなります。
質問の中に「貢献したい」「こう動きたい」という意思を込めるといいでしょう。
面接官に合わせた内容にする
面接官に合った内容の質問をすることで、コミュニケーション力がアピールできます。
面接官の役職や職種によって聞くべき内容を変えると会話に深みが出ます。
たとえば、店舗の現場スタッフに「企業理念について」など抽象的な話を聞いても的確な答えは返ってきづらいものです。
以下の視点で質問を選ぶと「この人は人の立場を考えられる」「話の切り口が的確」と思ってもらえます。
面接官の役割や話し方を観察して、質問を柔軟に変えることがポイントです。
店長やマネージャー | 店舗方針、スタッフの教育体制、キャリアステップなど |
現場スタッフ(ホール・キッチン) | 具体的な業務内容、忙しい時間帯、働きやすさ、チームの雰囲気など |
回答後は感謝とコメントを忘れずに
丁寧な受け答えが最終的な印象を決めるので、面接官に回答してもらった後は感謝とコメントを忘れずにしましょう。
逆質問のあと答えてもらった内容に対してしっかりリアクションを返すことで、礼儀正しさや人柄の良さが伝わります。
また、回答に対して自分なりの気づきや感想を添えると印象がよりアップします。
例えば以下を参考にしてください。
「ありがとうございます。○○のような環境で働けるのはとても心強いです」
「詳細にご説明いただき、とても参考になりました。ますます御社で働きたいという気持ちが強くなりました」
面接時に気をつけるポイント|基本のマナーも忘れずに
逆質問がどれだけ良くても、第一印象で「マナーがなっていない」と思われてしまっては台無しです。
面接は「最初の数分」で決まるとも言われており、身だしなみ・態度・言葉遣いはとても大切。
ここでは、飲食業界の面接で特に見られやすい基本マナーを詳しくご紹介します。
- 身だしなみと服装
- 言葉遣い
身だしなみと服装
基本はスーツを着用しましょう。私服OKの場合でも、カジュアルすぎる服装(ダメージジーンズ・サンダルなど)は避けましょう。
男性:ヒゲは剃り、髪型は清潔にしましょう。シャツやスーツにシワがないように注意することがポイントです。
女性:ナチュラルメイクで、髪は顔が見えるようにすっきりまとめると好印象です。
言葉遣い
一人称は「私(わたし・わたくし)」で統一しましょう。
フランクな言葉遣い(語尾を伸ばす・友達口調)はNGです。
敬語が基本ですが、丁寧すぎて硬くなりすぎないよう自然な話し方を意識しましょう。
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まとめ|コツを押さえて逆質問で採用につなげよう
面接での逆質問は疑問解消の場ではなく、自分の「熱意」「考え方」「企業との相性」を伝えられる大きなチャンスです。
しっかりと準備した質問は面接官に「この人は本気でうちで働きたいと思っている」と感じてもらいやすくなり、他の応募者との差別化にもつながります。
また質問内容に自分の強みや興味を絡めることで会話に自然と個性がにじみ出て、より深い印象を残すことができます。
自分の想いを言葉にすることでただの受け答えではなくあなたらしい“対話”に変えることができるのです。
さらに服装や身だしなみ、言葉遣いなどの基本的なマナーをきちんと押さえておくことも忘れてはいけません。
面接全体の印象は細かな所作の積み重ねで決まります。
逆質問の工夫に加え、トータルでの好印象を目指して準備しておくことが採用への近道となります。
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