「お菓子作りが好き」「スイーツで人を笑顔にしたい」
そんな想いから、パティシエを目指す方が多いのではないでしょうか。
しかしいざ目指すとなると、どこでどんな修行をするのか、どれくらいの時間が必要なのかなど、わからないことも多いはずです。
この記事ではパティシエになるための具体的な修行方法や期間、修行中の生活について詳しく解説します。
専門学校で学ぶ方法や現場で働きながら身につける方法、さらには海外修行の魅力まで幅広く紹介しています。
自分に合った修行スタイルを見つけたい方、将来のプランを立てたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
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パティシエの修行は専門学校・現場・海外、どこでする?
パティシエになるための道はひとつではありません。
主な修行先には専門学校・現場・海外の3つがあり、それぞれに特徴があります。
基礎からじっくり学べる専門学校、実践力が鍛えられる現場、本場の技術に触れられる海外でのスキルアップ。
どの道を選ぶかで、習得できるスキルや経験も変わってきます。
ここではそれぞれのメリットと注意点をわかりやすくお伝えします。
あなたに合った修行スタイルを見つける参考にしてください。
- 専門学校でじっくり学ぶ
- 現場で実践的に学ぶ
- 海外で学ぶ
パティシエ修行先①:専門学校でじっくり学ぶ
パティシエの修行先として専門学校に行くという方法があります。
専門学校で学ぶことは、基礎を時間をかけて詳しく学べる点がメリットです。
反対に、費用と時間がかかる点はデメリットとして考えられます。
- 基礎をしっかり学べる
- 費用と時間がかかる
◎基礎をしっかり学べる
専門学校では、パティシエに必要な知識と技術を効率よく学べるのが最大の特徴です。
授業内容の一例:
製菓実習 | ケーキやタルトなどの実技 |
製菓理論 | 素材や製法の理解 |
栄養学・食品衛生学 | 衛生管理や健康面の知識 |
経営学 | 将来独立したい人にも役立つ |
こうした授業を通じて、「なぜこの手順で作るのか」といった理由まで理解できるのがポイントです。
実技と座学のバランスがよく、就職活動でも基礎がしっかりしていることが評価されやすい傾向にあるので、スムーズに就職活動ができるでしょう。
✕ 費用と時間がかかる
専門学校は、2年間で200万円〜300万円ほどの学費がかかります。
また在学中はアルバイト以外の収入源がないため、経済的な負担も考慮しておく必要があります。
ただし、確実に土台を固めたい方にはぴったりの環境なので、自分は何を求めているのかよく考えて進路を決めることがおすすめです。
パティシエ修行先②:現場で実践的に学ぶ
専門学校に行く方法以外に、実際に現場で修行することも可能です。
現場で実践することは給料をもらいながらプロの技術を実践的に学ぶことができる点がメリットです。
しかし即戦力が求めらるため、大変厳しい修行方法です、。
そのため現場での修行を選択する場合は、覚悟が必要です。
- 給料をもらいながら技術が学べる
- 即戦力が求められる
◎給料をもらいながら技術が学べる
実際に洋菓子店やホテルで働きながらスキルを磨く方法です。
働きながら収入が得られるので、学費の負担がない分経済的にも続けやすいのが魅力です。
以下が身につく技術です。
毎日の業務でスピード感や作業工程が自然と身につく |
接客や材料の仕入れなど製造以外のスキルも習得でき、幅広い実務経験ができる |
✕ 即戦力が求められる
入社初日からプロの現場で実際に働き始めるため、ある程度のスピード感や体力が必要とされます。
最初は掃除や洗い場などの雑務からのスタートが一般的ですが、地道な努力がステップアップに繋がります。
現場での修行に興味がある方には、グルスタでおすすめの求人をご紹介しています。
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パティシエ修行先③:海外で学ぶ
パティシエの修行先として、海外で学ぶこともおすすめです。
海外での修行は腕がある世界のパティシエたちの技術を間近に触れながら、自分のスキルアップに取り組める点が何よりもメリットです。
語学力があれば学びやすいですが、語学力がないとコミュニケーションが難しいためせっかく海外にいっても、思っていたよりも学べることはなかったと感じる可能性もあります。
- 洋菓子の本場で、世界レベルの技術に触れられる
- 語学やビザの壁がある
◎洋菓子の本場で、世界レベルの技術に触れられる
近年では、海外で修行する日本人パティシエも増えてきました。
特にフランスやベルギーは、チョコレートや洋菓子文化の本場ということもあり人気の修行先です。
現地で活躍する職人と一緒に働くことで、技術だけでなく感性や考え方まで磨かれるのが大きな魅力です。
海外で修行することがメリットであるポイントは以下です。
ミシュラン星付きのレストランや老舗パティスリーで学べる |
日本では扱わない食材や装飾技術に触れられる |
✕ 語学やビザの壁がある
海外での修行には、語学力と労働ビザの取得が不可欠です。
ビザがなければ住まいや収入も確保できません。
事前に日本で就労先を決め、必要な手続きを済ませてから渡航しましょう。
特におすすめの国:フランス
製菓の聖地とも言えるフランスでは、MOF(国家最優秀職人章)を持つ職人の元で修業できる機会もあります。
フランス語ができると現地の職人と深く関われるので、語学の勉強も並行して行っておくと安心です。
パティシエ修行期間はどのくらい?
パティシエとして必要な技術を身につけるには、それなりの時間が必要です。
一般的には基礎をしっかり習得するまでに約1〜2年、ケーキの製造を一人で任されるまでには3〜5年ほどかかるといわれています。
スピードよりも大切なのは、焦らず一つひとつの工程を丁寧に学ぶ姿勢です。
地道な積み重ねが、後に大きな力となって自信につながっていきます。
- パティシエ修行中のステップ
- 修行中にとっておきたい資格
パティシエ修行中のステップ
多くのパティシエは、以下のような段階を経て成長していきます。
アシスタント業務
製造補助
製造担当
スーシェフ(シェフの右腕)
独立・開業へ
① アシスタント業務(目安:最初の半年〜1年)
修行のスタートは、お店の基本を支える仕事から始まります。
「仕事を覚える」よりも、「職場に慣れる」「信頼される」ことが最初の課題で、スピードよりも正確さや丁寧さが求められます。
この時期に身につける「気配り力」や「衛生意識」は、後の仕事にも大きく影響します。
以下は主な業務内容です。
キッチンの掃除や片付け |
道具や材料の準備・洗浄 |
小麦粉や生クリームなどの計量 |
食材の搬入補助 |
② 製造補助
職場の流れに慣れてきたら、いよいよ製造工程の一部を任されるようになります。
フルーツのカット、飾りつけ用の準備
生クリームの泡立て(状態の見極めが重要)
焼き菓子の型に流す作業
スポンジ生地のスライスや簡単な組み立て
この段階で重要なのは、「丁寧さと再現性」。
先輩の技をよく観察し、指示を正しく理解して再現する力が求められます。
③ 製造担当(仕上げまで担当)
少しずつ実力がついてくると、ケーキの仕上げまで一通り任されるポジションへとステップアップします。
この頃には「あなたに任せれば大丈夫」と信頼されるようになります。
責任とやりがいが一気に増すステージです。
デコレーションやカスタマイズ商品の対応 |
焼き上げ時間や温度管理の調整 |
日によって製造スケジュールの組み立ても担当 |
④ スーシェフ(シェフの右腕)
スーシェフは製造全体を把握し、現場を支えるリーダー的存在になります。
シェフの右腕として信頼されるには、技術だけでなく「人を見る力・伝える力」も必要です。
スーシェフは、料理長不在時の代行を任されることもあり現場を支える存在となります。
メニューの施策・開発 |
後輩スタッフの指導・チェック |
売上や材料コストの管理補助 |
店舗全体の流れを見て行動 |
⑤ 独立・開業へ
長年の修行を経て、自分のお店を持つ夢を叶える人も多くいます。
華やかな舞台の裏には、数えきれない努力と経験の積み重ねがあります。
独立後は「経営者」としての視点も必要になり、製菓技術に加えてビジネス感覚も重要です。
コンセプト作りから店舗選び、内装の手配 |
商品開発・メニュー設計・価格設定 |
人材採用・経理や仕入れなどのマネジメント業務 |
修行中に取っておきたい資格
パティシエとして働くために、必須の国家資格はありません。
しかし、取得しておくと役立つのが「製菓衛生師」の免許です。
取得するメリットは以下です。
独立時に必要な食品衛生責任者講習が免除される |
海外でパティシエとして働く際のビザ申請が有利になる場合もある |
専門学校によっては、在学中に資格取得が可能なコースもあります。
進学先を選ぶ際のチェックポイントにしておくと安心です。
さらに詳しい資格の情報に関してはこちらの記事をチェック
▼パティシエに必要な資格は?パティシエになるための方法とやりがいを解説
パティシエ修行中の生活は大丈夫?月収・住まいは?
パティシエの修行中は十分な収入は期待できないことは予想できます。
だからこそ修行中の生活がどのようなものか、不安に感じている方も多いのではないでしょうか。
事前にイメージを持っておくことで、安心してスタートを切ることができます。
- パティシエ修行中の月収
- パティシエ修行中の住まい
パティシエ修行中の月給
業態や地域、雇用形態(正社員・アルバイト)によって多少差はありますが、この金額をベースに生活を考えることになります。
決して高収入とはいえませんが、店舗によっては以下のような支援が用意されています:
寮や社宅の完備(家賃が大幅に抑えられる)
まかない付き(食費の負担軽減)
交通費支給や住宅手当の支給 など
これらをうまく活用すれば、生活費をぐっと抑えることができます。
たとえば、まかないが1日2食ついていれば、食費はほとんどかかりません。
またシフトが安定している職場では生活リズムも整いやすく、心身ともに余裕を持って修行に集中できるようになります。
パティシエ修行中の住まい
修行中に安心して生活できるかどうかは、「住まいの確保」にも大きく関わってきます。
特に地方から都市部へ出て修行を始める場合、家賃がネックになるケースもありますよね。
最近では、多くの店舗が以下のような住まいサポートを用意しています。
住み込み(寮)
店舗の上や近隣にあるスタッフ専用の寮に住み込みで働けるスタイルです。
水道光熱費込みで3万円〜5万円程度と安価で済み、職場が近いため通勤ストレスもありません。
社宅の提供
お店がアパートの一室を借り上げてくれる社宅制度。
完全個室でプライバシーを保てる上に家賃補助があるケースもあり、安心して暮らせます。
食事補助あり
「朝・昼・夜のいずれかをまかないで支給」している店舗も多数あります。
食費がかからないだけでなくプロの作る食事で栄養バランスもばっちりです。
忙しい修行期間中にはとてもありがたいサポートです。
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上京して修行したい方や、初めての一人暮らしに不安がある方でも安心して挑戦できます。
まとめ:パティシエの修行を乗り越えよう
パティシエを目指す道のりは、決して楽ではありません。
長時間の立ち仕事や繰り返しの作業、技術の習得には時間も根気も必要です。
ですが、その先には、スイーツを通して人を笑顔にできる大きなやりがいが待っています。
自分に合った修行スタイルを選び、焦らず少しずつステップアップしていくことが成功への近道です。
毎日の積み重ねが、必ず未来の自信につながります。
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