レストランのまかないとは?無料と有料の違い・メニュー例・もらい方のコツまで解説

飲食店バイトの魅力のひとつが「まかない」です。
とはいえ、「どんなメニューが出るの?」「頼みにくいときはどうすればいい?」など、実際に働く前は疑問も多いはずです。
無料や有料の条件は店舗によって異なりますが、その背景には食材費や福利厚生の方針に加え、税務上の取り扱いが関係する場合もあります。
この記事では、レストランのまかない事情の基本から、メニュー例、もらい方のコツ、まかない付き求人の探し方までまとめて解説します。

そもそもレストランのまかないとは?

最初に、まかないの基本的な意味や食事補助との違い、無料の店と有料の店がある理由を解説します。

まかないの定義と語源

まかないとは、飲食店がスタッフのために提供する食事のことです。
店によっては、余った食材や、形が崩れて商品として提供しにくい食材などを使って料理人が作ります。
「まかなう」という動詞には、もともと「切り盛りする」「必要なものを用意して間に合わせる」などの意味があり、下宿や寮で食事の世話をすることを指す言葉として使われてきました。
まかないは、お客様に提供するメニューをそのまま食べられる制度ではありません。
店のメニューにはない料理を食べられるのが、まかないならではの楽しみのひとつです。

まかないと食事補助の違い

求人票では「まかないあり」と「食事補助あり」が似た意味で使われることもありますが、制度の内容は少し異なります。
一般に、まかないは店で調理した食事をスタッフに提供するものを指します。
一方の食事補助は、自店のメニューを従業員価格で購入できる制度や、社員食堂の利用、外部の食事サービスにかかる費用の一部補助など、形態が幅広いのが特徴です。
チェーン店では、店舗ごとに調理するまかないではなく、値引き購入型の食事補助を採用している場合もあります。
求人票を見るときは、どちらの表記かに加えて、金額や利用条件まで確認しておきましょう。

無料のまかないと有料のまかないがある理由(税務上のルール)

無料の店と有料の店がある理由のひとつが、税務上のルールです。
会社が従業員に食事を無料で提供すると、原則として、その食事代が給与として扱われます。
給与として課税されないためには、従業員が食事代の半額以上を負担し、会社の負担額を月7,500円以下にする必要があります。
この上限額は、2026年4月1日以後に支給する食事から、月3,500円から7,500円へ引き上げられました。
まかないを有料にしている店には、食材費の一部を負担してもらうだけでなく、こうした税務上の条件を考慮している場合もあります。
参考:国税庁|食事の現物支給に係る所得税の非課税限度額の引上げについて

レストランのまかないは無料?チェーン店・個人店での実態

「まかない無料チェーン店」と検索されることもありますが、まかないの条件は店舗の規模や業態によって異なります。
まかないの費用面を解説します。
ここでは、チェーン店と個人経営のレストランに分けて解説します。

チェーン店(ファミレス・牛丼・居酒屋など)のまかない事情

ファミレスやファストフード、牛丼チェーンでよくみられるのは、自店メニューを割引価格で購入できる食事補助制度です。
定価から一定割合が割り引かれる場合や、利用金額が一律に設定されている場合があり、勤務時間に応じて利用回数の上限が決まっていることもあります。
居酒屋チェーンでも、無料、有料、割引購入など、本部や店舗の運用方針によって条件はさまざまです。
チェーン店では、食事補助の金額や利用条件が求人票などに記載されている場合があります。

個人経営レストランのまかない事情

個人経営の店では、無料でまかないを提供している場合もあります。
余った食材をまかないに活用することで、食材を効率よく使える場合があるためです。
日によって異なる料理が提供されることもあり、「まかないが楽しみで働いている」という声も少なくありません。
一方で、食材の仕入れや人員体制によっては、まかないを用意する余裕がない場合もあります。
求人票で条件が分からない場合は、面接で「まかないはありますか」と確認しましょう。

まかないなしの飲食店もある

そもそもまかないは法律上の義務ではなく、提供するかどうかは店の判断です。
まかないを提供していない理由は、店舗によって異なります。
従業員数や店舗の運営体制によっては、まかないの調理や利用状況の管理が負担になる場合があります。
また、原価管理を厳密におこなっている店舗では、まかないに使用する食材や費用の管理が必要です。
休憩スペースが確保できない立地の店もありますし、「まかないなし=ブラック企業」ではありません。
まかないの有無だけでなく、時給や休憩時間、交通費などを含めて求人条件を比較しましょう。

まかないのメニュー例・レパートリー

まかないは、日によってメニューが変わることもあります。
業態別のメニュー傾向や、まかないから誕生した人気メニューを紹介します。

業態別のまかないメニュー例(イタリアン・和食・居酒屋など)

まかないは、その店で扱う食材から作られるため、店舗によって特徴はさまざまです。
イタリアンでは、ソースを活用したパスタや、生地の切れ端を使ったピザなどがあります。
和食では、まかない丼や煮物、味噌汁を組み合わせた定食形式などがあります。
居酒屋なら、串の残りを使った丼ものや、日替わりの一品料理などです。
焼肉店なら端肉を使った焼肉定食、ラーメン店ならスープと麺を使ったアレンジ麺が定番です。
予約のキャンセルなどによって余った食材が、まかないに使われることもあります。
日によって異なる料理を食べられることも、まかないの特徴です。

まかないから生まれた人気メニューの話(オムライス・つけ麺など)

いま定番として親しまれているメニューのなかには、まかない料理が起源とされるものがあります。
例えば、銀座・煉瓦亭のオムライスや、大勝軒のつけ麺などです。
まかないは、普段のメニューとは異なる調理法や組み合わせを試す機会にもなるため、新メニュー開発のヒントになります。
まかない作りを担当するスタッフにとっては、調理方法や食材の組み合わせを実践的に学ぶ機会にもなります。

レパートリーがマンネリ化したときのヒント

まかないを作る側になると、「もうネタがない」と悩むことがあります。
テーマを決めておくと、メニューを考えやすいです。
「今週は丼もの」「今日は旬の食材を1つ使う」などの条件を決めると、メニューを考えるきっかけになります。
次に、スタッフからリクエストを集めることです。
スタッフの希望を聞けば、メニューを考える負担を減らせます。
凝ったものを毎日作る必要はありません。
負担を減らしながら変化をつける工夫をしましょう。

まかないのもらい方・頼み方のコツ

「まかないが頼みにくい」「気まずい」と感じる人は少なくありません。
スムーズにもらうためのタイミングや聞き方のコツを紹介します。

まかないはいつもらえるのか

まかないが提供される時間は店舗によって異なります。
例えば、ランチとディナーの間、営業開始前、閉店後などです。
食べ方も、全員でまとめて食べる店、手が空いた人から順番に食べる店、大皿から取り分けるビュッフェ形式の店と分かれます。
勤務を始めたら、まかないを食べる時間や利用方法を確認しておきましょう。
「まかないは、いつ食べればよいですか」と先輩や責任者に尋ねると、お店のルールを確認できます。

「気まずい」「頼みにくい」と感じたときの対処法

新人のうちは「まだ働き始めたばかりなのに」と遠慮してしまいがちです。
ただし、何度も断っていると、まかないを希望しないと受け取られ、声をかけられなくなることがあります。
まかないを希望する場合は、声をかけられた際に受け取り、「ありがとうございます」「おいしかったです」などと感謝を伝えましょう。
自分から確認する場合は、忙しい時間帯を避け、「今日のまかないはいただけますか」と責任者や先輩に尋ねるとよいです。
まかないを受け取った際は、作ってくれたスタッフに感謝を伝えましょう。

面接・求人票で確認しておきたいポイント

「まかないあり」という記載だけでは、実際の条件は分かりません。
面接で確認しておきたいのは次の5点です。

  1. 無料か有料か、有料なら1食いくらか
  2. 対象になる勤務条件(何時間以上のシフトで対象になるか)
  3. 1日に何回まで利用できるか
  4. メニューは選べるのか、日替わりで決まっているのか
  5. 利用しない日があっても問題ないか

特に、まかないの対象となる勤務時間は確認しておきたいです。
店舗によっては、一定時間以上の勤務を利用条件としている場合があります。
いずれも勤務条件に関する内容のため、面接時に確認して問題ありません。

レストランのまかないに関するよくある質問(FAQ)

レストランのまかないについて、応募前や勤務開始後のよくある疑問をまとめました。

まかないは絶対にもらえますか?条件はありますか?

必ずもらえるとは限りません。
多くの店では「1日〇時間以上の勤務」「休憩をはさむシフト」などの条件が設けられており、短時間勤務のスタッフは対象外になることがあります。
また、店舗の状況によっては、まかないが提供されない日もあります。
求人票の「まかないあり」だけで判断せず、対象条件を面接時に確認しておきましょう。

まかないを断ってもいいですか?

体調が悪い、アレルギーがある、その日は食欲がないなどの理由で断ることは、基本的に問題ありません。
ただし何も言わずに毎回断り続けると、作る側も声をかけづらくなります。
「今日は少し体調が優れないので」「アレルギーがあって〇〇が食べられなくて」など、事情を簡潔に伝え、必要に応じて店舗側と相談しましょう。

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まかないは、店舗によって内容や料金、利用条件が異なります。
無料・有料の違いには、食材費や福利厚生の方針に加え、税務上の取り扱いが関係する場合もあります。
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