飲食店への転職におすすめの資格12選!資格を取得するメリットも解説

飲食店で働きながら、「このままでいいのかな」「将来のために何かスキルを身につけたほうがいいのかな」と感じていませんか。

キャリアを見つめ直すなかで、転職を検討している方が資格取得を考えるのは自然なことです。

資格取得は、あなたの知識やスキルを客観的に証明し、採用担当者にアピールするための武器になります。

この記事では、飲食業界での転職やキャリアアップに役立つおすすめの資格を12種類紹介します。

国家資格から、専門性を高める民間資格まで幅広く解説するので、資格取得の参考にしてください。

飲食店への転職におすすめの国家資格

飲食店への転職におすすめな国家資格には、以下のようなものがあります。

  • 管理栄養士
  • 調理師免許
  • パン製造技能士
  • 菓子製造技能士検定
  • レストランサービス技能士

それぞれの国家資格の特徴や受験費用を紹介します。

管理栄養士

近年の健康志向の高まりを受け、飲食店ではお客様のニーズに応えるメニュー開発や栄養管理の重要性が増しています。

そこで注目されているのが、管理栄養士です。

管理栄養士は、個人の健康状態やライフステージに合わせた栄養指導や献立作成を担う国家資格です。

飲食店では、美味しくて健康的なヘルシーメニューやアレルギー対応食の開発、栄養バランスを考慮したコース料理の提案など、専門知識を活かせる場面が数多くあります。

レストランやカフェなど、管理栄養士の活躍の場は広がり続けています。

食を通じて人々の健康を支えたいという想いを持つ方にとって、管理栄養士は実務に直結しやすく、おすすめの資格です。

管理栄養士の2025年度の受験費用は6,800円です。

 

参照:厚生労働省|管理栄養士国家試験

調理師免許

飲食店の信頼性を高め、お客様に安心感を与えるうえで重要なのが、調理師免許です。

調理師免許は、高い調理技術だけでなく、食材の知識、栄養学、公衆衛生学にいたるまで、食に関する幅広い専門知識を持つことを証明する国家資格です。

調理師免許の取得方法は2つあり、1つは調理師養成施設を1年もしくは2年履修して卒業する方法、もう1つは飲食店などで2年以上の実務経験を積んで調理師試験に合格する方法もあります。

後者の場合、過去のアルバイト経験も実務経験として認められるケースがあるため、飲食業界でのキャリアアップを目指す方にとって挑戦しやすい資格です。

調理師免許の2025年東京会場の受験費用は、6,400円です。

 

参照:公益社団法人 調理技術技能センター|令和7年度調理師試験(東京都)

パン製造技能士

パン作りは単なる作業ではなく、深い知識と経験が求められる専門技術です。

その技能を国が証明するのが、パン製造技能士の国家資格です。

パン製造技能士は、製パンの技術はもちろん、使用する材料の特性や発酵に関する科学的な知識、衛生管理まで、パン職人としての総合的なスキルを証明します。

資格は2級、1級、特級に分かれており、上位資格を取得すると、技術力を高く評価されます。

有名ベーカリーへの転職や商品開発の責任者、さらには独立開業などのキャリアパスを描くうえで、魅力的な国家資格です。

パン製造技能士の受験費用は地域によって異なり、学科試験が3,100円、実技試験が18,200円程度です。

 

参照:JAVADA 中央職業能力開発協会|技能検定のご案内

菓子製造技能士検定

パティシエや和菓子職人が自身の腕前を証明するための国家資格が、菓子製造技能士です。

菓子製造技能士の実務試験は洋菓子と和菓子の分野に分かれており、それぞれ2級と1級があります。

決して簡単な資格ではありませんが、取得すれば菓子職人として一流の技術を持つことを証明できます。

転職市場でも高い評価を得られるため、より条件の良い職場や、菓子職人として高いレベルが求められる専門店で活躍したい方に適しています。

菓子製造技能士検定の受験費用は地域で差があり、学科試験が3,100円、実技試験が18,200円ほどです。

 

参照:JAVADA 中央職業能力開発協会|技能検定のご案内

レストランサービス技能士

料理の味だけでなく、上質なおもてなしが顧客満足度を左右するのが飲食業界です。

そのサービス力を証明するのが、国家資格のレストランサービス技能士です。

レストランサービス技能士は、テーブルサービスや料飲に関する知識はもちろんのこと、お客様への細やかな気配り、ワインの選定と提供、さらにはクレーム対応まで、高度な接客スキルを証明します。

資格保有者は、店舗全体のサービス水準を引き上げる人材として、リピーター獲得に大きく貢献できる貴重な人材です。

質の高いサービスを重視するホテルや高級レストランへの転職を目指す方は、レストランサービス技能士の取得がアピールポイントになります。

レストランサービス技能士の2025年度の受験費用は、学科試験が各級6,500円、実技試験は1級23,500円、2級16,000円、3級13,000円です。

 

参照:一般社団法人 日本ホテル・レストランサービス技能協会|2025年度の試験実施の公示・詳細

飲食店のホール・キッチンともにおすすめの資格

飲食店のホールやキッチンのスタッフには、以下の資格もおすすめです。

  • ふぐ調理師免許
  • ソムリエ
  • 利き酒師
  • フードコーディネーター
  • フードアナリスト
  • ジュニア和食マイスター
  • 食品衛生責任者

昇進や転職を考えている方のために、それぞれの資格の特徴と受験費用も解説します。

ふぐ調理師免許

ふぐは、昔から高級食材として親しまれてきました。

しかし、ふぐは猛毒を持つため、調理するには猛毒部位を安全に除去する専門知識と、繊細な味を引き出す高度な技術が必要です。

そのため、ふぐの調理は、ふぐ調理師免許の有資格者に限定されています。

ふぐ調理師免許は、各都道府県が認定する公的資格で、調理師としての信頼性と専門性を格段に高めます。

ふぐ調理師免許を取得すると、和食の料理人として活躍の場が大きく広がり、キャリアアップにつながるのが魅力です。

特に、高級料亭やふぐ専門店では欠かせない存在になるため、好待遇での転職も期待できます。

お客様の命を預かる責任をともないますが、食の安全を守るプロフェッショナルとしての誇りとやりがいも感じられる資格です。

ふぐ調理師免許の2025年度の東京都の受験費用は、19,700円です。

ソムリエ

お客様の食事体験を最高のものへと導くのが、ソムリエです。

ソムリエの主な仕事はワインの提案で、世界中の産地から最適な1本を選定する仕入れ、品質を保つための徹底した在庫・温度管理まで、ワインに関するすべてを統括します。

一般社団法人日本ソムリエ協会(J.S.A.)が認定する資格は、ワインに関する膨大な知識とテイスティング能力、そしてお客様を魅了する高いサービス技術が求められる難関資格です。

取得できると、ワインの専門家として絶大な信頼を得られるため、一流のサービスを提供するレストランやホテルで活躍できます。

ソムリエ資格の受験費用はJ.S.A.会員が23,700円、一般が32,900円です。

利き酒師

ワインにソムリエがいるように、複雑で奥深い日本酒の世界には利き酒師(ききさけし)という専門家が存在します。

日本酒サービス研究会(SSI)が認定する利き酒師は、単に日本酒の味を利き分けるだけでなく、原料となる米や水、酵母、製法、歴史的背景までを深く理解したスペシャリストです。

そのため利き酒師は、日本酒の品揃えが豊富なお店や和食店、居酒屋などで働くうえで、お客様に新たな発見と感動を提供できる資格です。

利き酒師の受験費用は、2日間集中コースで79,500円、1日通学コースとオンデマンドコースは会場受験で59,000円、在宅受験で77,000円です。

フードコーディネーター

食を創り手と消費者の間で演出し、その価値を最大化するのがフードコーディネーターです。

単に料理を作るだけでなく、食のトレンドをとらえて新しいメニューや商品を開発したり、広告や雑誌、テレビ番組のために美しい料理のスタイリングを手掛けたりと、その活動は多岐にわたります。

NPO法人日本フードコーディネーター協会が認定するフードコーディネーターは、食文化から食品学、デザイン、マーケティング、経営にいたるまで、食をビジネスとして成立させるための総合的な知識とスキルを証明します。

飲食店でのメニュー開発や企画職はもちろん、食品メーカーやメディア業界など、食を軸に幅広いキャリアを築きたい方に最適な資格です。

フードコーディネーターの受験費用は一般が12,000円、日本フードコーディネーター協会の会員が7,000円です。

フードアナリスト

食の体験を多角的に分析し、その価値を的確な言葉で伝えるのがフードアナリストです。

料理の味はもちろん、店の雰囲気、サービス、歴史や文化、コストパフォーマンスなど、有形無形の要素までを体系的に学び、評価する能力を養います。

一般社団法人日本フードアナリスト協会が認定するフードアナリストは、食に関する情報を客観的に読み解き、的確に発信する、食の情報発信の専門家であることを証明する資格です。

飲食店のSNSでの情報発信や広報・PR、グルメサイトのライターなど、食の魅力を伝える仕事をしたい方に適しています。

フードアナリストの受験費用は4級の場合、学科試験が5,500円、技能試験が3,300円です。

ジュニア和食マイスター

和食の深い魅力を理解し、その文化を伝える専門家がジュニア和食マイスターです。

一般社団法人日本野菜ソムリエ協会が認定するジュニア和食マイスターは、単なる調理技術や栄養知識に優れた人材ではありません。

季節の移ろいを映す旬の食材の知識、歴史の中で育まれた調理法や作法、料理を引き立てる器との調和など、和食を構成する文化と哲学の語り部となるための学びを深めます。

この知識は、お客様に料理を提供する際に、その背景にある物語を語ることで食事の体験価値を格段に高めます。

ジュニア和食マイスターは、格式ある料亭や和食店で働きたい方の転職をサポートしてくれる資格です。

ジュニア和食マイスターの受験費用は、97,700円です。

食品衛生責任者

飲食店や食品販売店を開業する際に、施設ごとに1名以上の設置が法律で義務付けられているのが、食品衛生責任者です。

食品衛生責任者は、お客様の安全を守り、お店の信頼を築くうえで欠かせません。

主な役割は、HACCP(ハサップ)の考え方を取り入れた衛生管理計画を策定し、それを着実に実行することです。

日々の厨房やホールの衛生状態を監視し、他のスタッフへの指導を行うなど、現場の安全管理を担います。

調理師や栄養士などの資格を持っていれば講習を受けずに食品衛生責任者を取得できますが、資格がない方でも通常1日の養成講習会を受講すれば取得可能です。

将来、自分の店を持ちたいと考えている方にとっては必須の資格です。

 

食品衛生責任者の受験費用は地域により異なりますが、東京都では12,000円です。

飲食関連の資格を取るメリット

飲食関連の資格取得は、あなたのスキルや知識、そして食に対する熱意を客観的に証明できるのがメリットです。

採用選考の際、履歴書に記載された飲食関連の資格は採用担当者の目に留まりやすく、専門性への評価が高まります。

同じような実務経験を持つ候補者が複数いる場合、「食の安全への意識が高い」「専門分野への探求心がある」などの観点で、他候補者と明確な差別化が図れます。

また、専門知識を持つ人材として認識されると、入社後も責任ある仕事を任されやすくなり、昇進やキャリアアップも十分可能です。

企業によっては資格手当が支給される場合もあり、待遇向上も期待できます。

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