飲食店の個人店とチェーン店の違いは?働く側のメリットとデメリットを解説

飲食店で働きたい人のなかには、個人店とチェーン店のどちらを選ぶか迷う人もいるかもしれません。

個人店は店主と直接やり取りする機会が多く、チェーン店は業務手順や福利厚生の制度が定められているというイメージを持たれることがあります。

ただし、実際の働き方や労働条件は店舗や運営会社によって異なります。

同じブランドでも、フランチャイズ店では本部と別の事業者が雇用主となる場合があり、労働条件が同じとは限りません。

この記事では、個人店・チェーン店・フランチャイズの違いや、働く側から見た主な違い、向いている人の特徴、個人店とチェーン店を見分ける方法を解説します。

飲食店の個人店とチェーン店の違い

飲食店の前に並ぶ4人のスタッフ個人店とチェーン店では、店舗の運営方法や経営の仕組みが異なります。

個人店は、個人の経営者や小規模な法人が運営する飲食店を指すことが多いです。

メニューや仕入れ、接客方法など、店舗運営の方針を経営者が決めることが多く、店舗ごとに特色があります。

チェーン店は、同じブランドで複数の店舗を展開する飲食店です。

商品やサービス、仕入れ、教育方法などについて、共通のルールが設けられている場合があります。

チェーン店には、本部企業が直接運営する直営店のほか、ブランド本部と契約した加盟事業者が運営するフランチャイズ店があります。

応募する際は、店舗名やブランド名だけで判断せず、求人票や労働条件通知書などで雇用主の会社名や労働条件を確認することが大切です。

飲食店の個人店とチェーン店で異なる8つのポイント

店内に並ぶ男女の飲食店スタッフ個人店とチェーン店では、仕事内容や働き方、教育体制、待遇などに違いがあります。

ここでは、働く側が確認しておきたい8つのポイントを紹介します。

1.研修とマニュアル

個人店では、店主や先輩スタッフから実際の業務を通して教わる形が多く、店舗ごとのやり方を直接学ぶことになります。

研修期間や教え方、マニュアルの有無は店舗によって異なり、決まった手順よりも実務の中で覚えていくケースが多いです。

一方、チェーン店では、動画や冊子、研修店舗などを使い、接客や調理、衛生管理などの手順を共通化している場合があります。

仕事を覚える順番や確認する内容が決められている店舗では、飲食店で働くのが初めての人も、業務の流れを把握しやすいのが特徴です。

2.担当する仕事の範囲

個人店では、少人数で店舗を運営している場合があり、接客やレジ、ドリンク作り、仕込み、清掃、発注の補助など、複数の業務を担当する場合があります。

担当が細かく分かれていない店舗では、その日の状況に応じてホールとキッチンの両方を手伝うこともあります。

一方、チェーン店では、ホール、レジ、ドリンク、調理など、業務ごとに担当を分けている店舗が多いです。

まずは特定のポジションから覚え、慣れてから別の業務を担当するなど、段階的に仕事を覚える店舗もあります。

3.店舗運営への意見の出しやすさ

個人店では、店主や経営者と直接やり取りする機会があり、メニューや接客方法について意見を伝えやすいです。

店舗の方針によっては、提案した内容が実際の運営に反映されることもあります。

チェーン店では、ブランド全体で決められた基準や手順に沿って営業するため、店舗ごとに変更できる範囲は限られています。

一方で、改善提案の制度を設けていたり、店長に一定の裁量を持たせていたりする会社もあります。

4.スタッフ同士の距離感や関わり方

個人店では、少人数のスタッフで営業する店舗も多く、同じメンバーと一緒に働く時間が長くなりやすいです。

スタッフ同士で声をかけ合いやすい一方、人間関係に悩んだときに勤務をずらしたり、関わる相手を変えたりしにくいこともあります。

チェーン店では、在籍するスタッフの人数が多く、店長以外にも相談できる相手がいる場合があります。

また、複数店舗を運営する会社では、状況によって異動を相談できることもあります。

勤務する時間帯によって一緒に働くメンバーが変わる店舗もあるため、スタッフ同士の関わり方は店舗によってさまざまです。

5.シフトの決まり方

個人店では、店主や経営者に希望する勤務日や時間を直接相談できることがあります。

一方で、スタッフが少ない店舗では、急な欠勤や休みを希望する際に、代わりに勤務できる人を探すよう求められる場合もあります。

チェーン店では、シフトの提出方法や希望休の扱いをあらかじめ決めている店舗も多いです。

繁忙日の勤務や他店への応援勤務があるかは、応募前に確認しましょう。

6.給与・手当・福利厚生

個人店では、給与や手当、休暇制度などの内容が店舗ごとに異なります。

チェーン店では、給与テーブルや役職手当、休暇制度などを会社単位で定めている場合があります。

ただし、個人店でも手当や福利厚生を設けている店舗はあるため、個人店・チェーン店という区分だけでは判断できません。

社会保険の適用も事業所の形態や労働条件によって異なるため、求人票や労働条件通知書などで確認しましょう。

7.経営状況による店舗運営の変わり方

個人店では、売上や経営者の判断が、営業時間や人員配置、休業などに直接影響することがあります。

経営者が店舗運営の多くを担っている場合は、体調や家庭の事情などによって営業体制が変わりやすいです。

チェーン店では、会社全体の経営方針や店舗ごとの売上などをもとに、営業時間の変更や人員配置の見直し、店舗の統合・閉店が行われることがあります。

複数店舗を展開している会社では、店舗の状況に応じて別店舗への異動を求められるケースもあります。

8.将来のキャリアの選択肢

個人店では、調理や接客に加えて、仕入れや原価管理、店舗運営などに関われる場合があります。

店主や経営者の仕事を近くで見ることで、将来の独立や開業を考える際に役立つ経験にもつながります。

チェーン店では、店長や複数店舗の管理を担当する役職のほか、本部、商品開発、教育などを担当する働き方も選択肢のひとつです。

会社によって役職や異動の仕組みは異なるため、希望するキャリアに合った制度や仕事内容があるか、求人情報や面接で確認しましょう。

個人の飲食店で働くメリット・デメリット

カウンターで笑顔を見せる男女のカフェスタッフ個人店で働くメリットとして、店主から料理や接客、店舗運営について直接学びながら、仕入れや原価管理、常連客への対応など幅広い業務に関われることがあげられます。

また、店主と相談しながら仕事を進める中で、自分の得意な業務を任せてもらえることもあります。

将来独立や開業を考えている人にとっては、経営者が日々どのように店舗を運営しているかを身近で学べるのもメリットのひとつです。

一方、デメリットとして、教育や評価、休暇などのルールがはっきり決まっておらず、仕事の覚え方や評価の基準が分かりにくかったり、休みの調整方法がその都度変わったりする点があげられます。

スタッフが少ない場合は、欠勤が出たときにほかのスタッフの負担が増えたり、人間関係に悩んだときに距離を取りにくかったりする点にも注意が必要です。

個人店は店舗によって仕事内容やルールが異なるため、実際の条件を確認したうえで、自分に合う職場か判断しましょう。

飲食店のチェーン店で働くメリット・デメリット

カフェでガッツポーズをする3人のスタッフチェーン店で働くメリットとして、接客や調理の手順、研修内容が決まっているため、仕事を順番に覚えやすいことがあげられます。

複数店舗を展開している会社では、異動や店長などの役職、本部業務など、経験に応じて担当する仕事を広げられるのもメリットのひとつです。

一方、デメリットとして、ブランド全体で決められた手順やルールが多く、店舗だけでは仕事の進め方を変更しにくいことがあります。

また、本部のキャンペーンや新商品への対応、他店への応援勤務、異動などを求められるケースもあります。

チェーン店でも、実際の研修内容や勤務時間、人員体制は店舗や運営会社によってさまざまです。

ただし、フランチャイズ店では同じブランドでも雇用主が異なるため、給与や福利厚生などの条件もあわせて確認しましょう。

飲食店の個人店とチェーン店はどんな人に向いている?

トレーを抱えて考える女性ホールスタッフ個人店は、以下のような人に向いています。

  • 調理や接客だけでなく、仕入れや店舗運営など幅広い仕事を経験したい人
  • 店主の考え方や仕事の進め方を近くで学びたい人
  • 決まった手順がない場面でも、周囲に相談しながら対応できる人
  • 料理やサービスなど、その店舗ならではの特徴に魅力を感じる人

チェーン店は、以下のような人に向いています。

  • 仕事の手順や目標が決められた環境で学びたい人
  • 店長などの役職や本部業務を目指したい人
  • 福利厚生や評価制度を重視して職場を選びたい人

ただし、すべての個人店やチェーン店が同じ特徴を持つわけではありません。

複数店舗を運営する小規模な会社や、店舗ごとに一定の判断を任せているチェーン店もあるため、個人店・チェーン店という区分だけで決めず、実際の仕事内容や制度を確認しましょう。

飲食店の個人店とチェーン店を見分ける方法

カウンターで笑顔を見せるエプロン姿の女性個人店かチェーン店かを見分ける際は、まず公式サイトで運営会社や会社概要、店舗一覧を確認しましょう。

求人票に記載された雇用主とブランド名が異なる場合は、フランチャイズ店やグループ会社が運営している可能性があります。

店舗数が多いことだけでは、直営店かどうかを判断できません。

次に、給与や休日、福利厚生、転勤の範囲など、求人票に記載された労働条件も確認します。

複数店舗への異動がある場合は、運営会社がどの店舗を運営しているかも確認しておくとよいです。

個人店でも法人化して複数店舗や複数ブランドを運営していることがあります。

面接で確認できる場合は、直営店かフランチャイズ店か、雇用主の会社名、異動の対象となる店舗などを聞いておくとよいです。

個人店とチェーン店の違いを知って自分に合う飲食店を選ぼう

パンとコーヒーをトレーで運ぶ女性スタッフ個人店とチェーン店では、仕事内容や研修、シフト、福利厚生などに違いがあります。

ただし、実際の働き方や労働条件は店舗や運営会社によって異なるため、店舗形態だけで判断しないことが大切です。

まずは求人票や面接で仕事内容や研修内容、シフト、給与などを確認し、自分が重視する条件に合っているか比べてみましょう。

個人店・チェーン店のどちらにするか迷う場合は、複数の求人を比較して自分に合う職場を探す方法もあります。

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